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画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
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はる 3590
 どうもなぁ、少し疲れました。
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はる 3589
 東京で団体展の仕事がありましてまた滞在しておりました。滞在中も地震が頻繁にありまして、印刷会社の古い建物の中にいると結構怖いものがありました。ここで被災したらどうなるのだろう・・などと考える。まぁことはそう大げさにはならなかったのでいまここにいるわけだけれどね。

 街を歩いていても足元をを見ると結構タイルやレンガが浮いていたり、建物の基礎の部分にひびが入っていたりしますね。今東京は警戒区域です。地下鉄に乗っていても不安ですね。そういった意味では田舎に帰ってくると安心します。

 最近はほとんどテレビもラジオも視聴しなくなってしまったけれど、昔はそれでもテレビっ子で、娯楽といえばテレビを観るぐらいしかなかった。日曜日などは夕飯を家族そろって食べながらテレビを観るというのが、一つの幸福のパターンだったのではないだろうかね。そのころドリフターズの全員集合は特に視聴率の高い番組だったのではないだろうか。

 今日キャンデーズのスーちゃんが癌で亡くなったというのを人づてに聞いた。そうか、彼女たちと同じように年取っていたわけだから、何となく同級生の訃報の連絡と似た感覚がある。特にファンであったわけではないのだが・・。そろそろそんな話が多くなる頃かもしれないな。



 
 何だかおかしいぞ。政府や安全委員会などがやっていることは最初っから信用ならないのだけれど、このところどんどん規制が甘くなって軒並み解禁になっている。素人だから数字を持ち出されてもよくは理解できないのだけれど、何だか原発の事故は終わったような、もうすぐにでも安全宣言がでそうな雰囲気を作っているのじゃないか。もうレベル7を認めたから何があっても怖くない、そんなに安心していいのかな。

 内田樹の「日本辺境論」に戦艦大和の話が出ていた。敗戦間まぢかなあの時期に何でわざわざやられるために出撃したのか。もう戦艦の時代ではなくなってしまっていることは今までの戦いでよく分かっている。大きな図体にでかい大砲載せた戦艦なんて、格好だけの戦いの武器でハッタリでしかない。時代は明らかに戦闘機の時代で、大きな戦艦が参戦してもほとんど役には立たない。そんなことは連合艦隊の艦長は百も承知だったのだ。もっと言えばこの戦争は間違えていると言うことは頭のいい軍人ならほとんど分っていた。

 分っていてもそれを止めることはできない。もう個人の判断ではない何かが、どんどん加速度的にすすんでゆく。それを推し進める何かとは何だったのかというのが、この本の主なテーマだ。

 読んでいて、この本は震災前に出版された本であるに関わらず、まるっきり今回の原発のことを書いてあるような錯覚に陥る。まさに「原発は震災で壊れる」ということが分っていたにもかかわらず、どんどん加速度的に進めて来てしまった。頭のいい東電の幹部や安全委員会や官僚は「原発は壊れる」ということは知っていたに違いない。でもそれは個人の意見でなんとかなる領域ではもう無くなってしまっていた。

 我々の思考の中にはそんな部分が多々あるように思われる。今政府や官僚を批判したけれど、実は私の中にもそういった部分があって愕然とするのだ。あぁあいつらが悪い、分っていながら隠していたあいつらはとんでもないヤツラだと批判してつるし上げるのは簡単なことだけれど、それだけではまた同じ事を繰り返してしまうだろう。

 それは何かといえば、その場の気を読んで趨勢に身を任せてしまう、あえて荒波を立てることを良しとしない、基本的には「和を持って尊しとなす」、場を乱さない、それを良しとしてしまう我々の気質から来ている。



 
 何年も教壇に立ってはいるけれど、最初の授業というのは結構緊張する。40人の目がいっせいにこちらを見ている。この先公はどんな奴なのか固唾をのんで見ている。最初が肝心だな。ここでどれだけハッタリをかませるか、大風呂敷を広げられるか、生徒の度肝を抜くか、半端じゃないなと思わせるか、これが肝心だな。だいたいこれで半年はついてくる。教えることなどあまりない。テクニックでも知識でもない。生徒の気持ちに火さえつければ後の半年は放っておいてもすすんでやる。教育の基本はこれだな。30年やって今頃気がついた。

 



国立美術館搬入口の様子
 
 明日今学期初めての授業があり、来週はどうしても用事でお休みするので今週は授業することにしました。私の授業など一周や二週なくてもたいしたことではないのですが、二週続けてお休みするのはいくら私でもはばかれます。

 東京の行き帰りに内田樹の「日本辺境論」を流し読みした。なかなか面白いことが書かれていた。まだ全部読んでいないので何ともいえないのだが、私がいつも感じているようなことが具体的に的確な言葉で書かれていた。言葉に出来ないことを分りやすい言葉にするのが作家なのだ。

 一つは前にも書いた「末端にも本性がある」ということだ。どんなことにもその本質が等分の確立で含まれていて、一部を調べることで全体が分る。まぁ確立の問題でもあるし、宇宙の本質の問題でもある。

 先の戦争を止めることが出来なかったことと今回の原発の危険性を承知しながら止めることが出来なかったことと本質的には同じ理屈であるということだ。世界を相手に戦いを挑んで勝てるはずもないのだけれど、いつの間にか世論は戦いやむなしという空気になっていった。誰々が悪い、好戦的であったというわけではない。はっきり言って勝てると思っていた人はいなかったのではないだろうか、にもかかわらずずるずると戦争に巻き込まれていったのは、実は我々の中にある「気を読む」という気質のせいだというのだ。

 昨年だっけKYなどという言葉が流行語になった。「空気を読む」らしいけれど、その場の空気を読んで流れに乗る、そのことが一番無難である、そのことが我々の何よりも大切にする論理であるらしい。

 眠いので続きはまた明日。

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 4/19~20は雨に注意。西日本にも風が吹くらしい。子供や妊婦さんは外出は出来るだけひかえた方がいいでしょうな。
http://www.witheyesclosed.net/post/4169481471/dwd0329



 
 明日から私が属している団体展の搬入が始まります。ということで春の陣が始まります。私はお手伝いに行ったり来たり泊まったりとこの二週間は激しく忙しくなります。更新がシャメだけになるかもしれませんがあしからず。
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