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画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
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はる 3001
 おぉ、三千台が始まりましたね。何か凄く遠いところまで来たという気がします。ちょっと出かけてきます。書けたら又後で書きます。とりあえずここまで。

 絵を売るということに凄く違和感があった時期がある。今でもそんなにスッキリとした割り切り方が出来ているわけではないが、当時と比べると随分楽になった方だろう。ファインアートというのだろうか、青臭い芸術論とか芸術家に憧れてこの世界に入ったものは、最初の頃は絵を売ることに抵抗を感じる。仕事として絵を描いているわけではないと考えているからだな。

 絵を描く仲間と話していても、どうもそこらあたりで話が食い違うことがある。絵を描くことは自分のライフワークで生活の糧を稼ぎ出す仕事ではないと考えている人がわりと多い。そうすると生活の糧はほかで得なければならない訳で、まぁだから普通は学校の先生とかカルチャーの講師などをその場しのぎの職業にする。その方が好きな絵は描けるし、生活も安定する。でもそれは絵描きではない、生きた絵は描けない。

 絵が売れるからいい作家だとは思わない。いい作家でなくても絵は売れるからだ。明らかに手を抜いた、壁の飾りのような絵でも、ニセモノの版画でも、芸能人の下手くそな絵でも人は名前が通っていれば何の疑いもなく絵は売れて行く。まぁそれはそれでそんな絵もあってもいい。どんな形でも絵を売ってしのいでいるなら立派な「絵描き」だ。
 
 私はどうもそこらあたりがまだ青臭いところがあって、「売り絵描き」というのに凄く抵抗がある。やっていることは「売り絵描き」に近いにも関わらず、自分はそうではないと思っているふしがある。見る人が見れば同じようなものかな。

 このことはもう少し書きたい。
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