忍者ブログ
画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
[697]  [696]  [695]  [694]  [693]  [692]  [691]  [690]  [689]  [688]  [687
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。




 
 今日は朝から雨降り。梅雨らしい天気だった。

 バブルが華々しい頃、いや今だからバブルなどと言えるのだけれど、実際その時代にどっぷりつかっていると、それがおかしいとは感じないから不思議なものだ。まぁそれはさておいて、色んなところで冠のついた絵画コンクールが目白押しだった。月刊公募などという雑誌もあって(今でもあるのかしら)皆が皆賞金稼ぎのような、それが当たり前のような、出遅れては損をするといった雰囲気があった。品がないといえばそれまでなのだが、兎に角世の中全体が一攫千金をあおっていたようなところがあるなぁ。

 絵を描くことで、何とか世の中に認められる方法を模索していた当時、一番手っ取り早い方法がこういった公募、コンクールで言葉は悪いけれど一発当てることだと思っていた。それゆえ当時出品できるコンクールには手当たりしだい出していた。下手な鉄砲も数うちゃ当たるだろうを実践していた。同じような手法でAに出品したら、ほとんど変わらないような作品を作ってBにもCにも出していた。だめもとでね。

 まぁ確かに当時メジャーなコンクールで賞をどんどんとって売れっ子になった作家がいたけれど、さてどうなんだろう、今となっては一時の気まぐれ、時代に翻弄されていただけではなかったかと思うな。まぁ一時でも注目されれば御の字かもしれませんがね。幸いなことに私などは大きな受賞をすることがなかったので、今の自分がいるわけで、もしこれが何かの間違いで大きな賞を取っていたら人生の方向は変わっていたかもしれないな。俗物だから。

 芥川賞なんかでも、それ一発で終わってしまう作家も多い。そう考えると大衆路線の直木賞の方が実力的には上で後々まで残っている作家が多い。まぁこういったある種のばくちのようなコンクールは話題性はあるけれど、作家をつぶしてしまう可能性もあるわけで両刃の剣だな。

 今はもう全く、公募への出品もやめてしまったし、興味もないし、又そうやって認められたいなどとは思わない。いい絵を描くとか本物であるということと全く関係のないことで、そんなことで一喜一憂したくない、翻弄されたくない。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
**
ブログ内検索
忍者ブログ [PR]


(Design by 夜井)