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画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
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 今日の朝日新聞の日曜版に現代美術のコレクターの話が出ていた。佐藤辰美さんという。興味があったらグッグってみればいい。何かでるだろう。その筋では有名な人かもしれないのでね。

 最初に青山二郎の話がでていたので興味を持った。「美は発見である、創作である」このことの意味は大きい。彼が現代美術に興味を持ったのは「分からない」からだそうだ。分かるものは今の自分のレベルで理解できるものでしかない、分からないものは自分の今の基準を超えたものであるかもしれないのだ。まぁただのガラクタである可能性もあるわけだけれど、自分はそれに賭ける。そのリスクを背負うことが現代美術を理解する動機にもなるという。

 まぁ基本になっている考え方は骨董品を見る見方と同じだな。評価の定まらない新しい美を見つけたということに価値がある。利休が朝鮮の日常雑器に美を見出したようにね。彼が注目したのがたまたま現代美術だったので、こんなところで話題になっているけれど、コレクターの世界では極当たり前のことかもしれないな。

 その彼が最後に現代の美術界に苦言を呈している。

「日本のギャラリーは委託販売制なので,売れなくても責任がないので危機感がない。買取制にしてリスクを背負ってやってほしい。美術館も海外から借りた作品の展示ばかりで勉強が足りない。本来は研究機関なのだから研究の成果の発表の場にするべきだ・・などなど」

 極普通の当たり前のことを言っているのに、これが新鮮に聞こえるのは世の中の方がおかしいからだ。
 
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