忍者ブログ
画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
[472]  [471]  [470]  [469]  [468]  [467]  [466]  [465]  [464]  [463]  [462
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。




 
 朝から三時まで教室で生徒の絵を見る。その頃から大粒の冷たい雨が降り出した。家人を結婚式の会場まで車で送って、五時に人と待ち合わせる。六時から会合があるのだが、少し時間があったので美術館近くの画廊で展覧会を一つ観る。

 写真とインスタレーションの現代美術といわれる分野の作品。美しく華奢な繊細な作品というのは何となく理解できるが、私には全く面白みが分からない。こういった作者とは住む世界が違うのかもしれないな。人は自分の物差しで計るしかないという鉄則でいうなら、私にはこの分度器はない。理解できない、面白みが分からないある種の不愉快さが残る。作者には申し訳ないけれど・・。

 絵描きとしてやって行けるかどうかの判断はとても難しい。デパートでやるような売らんかなの作品には正直主催者の商魂が垣間見えてうんざりする。画家としての地位と名誉が幾らあっても、デパートでやられている絵の格をみれば作者の品が透けて見えてなんだか悲しくなる。あぁやはりこうやって「売り絵」を描かねば絵描きとしてやって行けないのか、これだけ高名になりながらも自分らしい絵では食って行けないのかと、正直がっくりとする。自分の絵を描いてそれでもやってゆけなければ絵描きをやる意味がない。

 吐いたつばが全部自分にかかる。こころしてかかれ。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
無題
高名な日本画家が亡くなりましたね。彼の絵は残らないでしょう。加藤周一の本は、その死後一年経って、なお読まれいるそうです。加藤さんならこれについてなんて言うんだろうなんて、つい考えてします。加藤周一はそんな人でした。画家はどうでしょう。
飯野 2009/12/06()12:30:44 編集
無題
 彼ほど有名で賛否両論のある画家はいなかった。個人的には卒業制作の「仏教伝来」?はそこそこでしたが、後はへなちょこですね。奇妙なことに絵がだめになるほど名前が上がってゆきました。世俗的に成功するというのはそういうことかもしれませんね。コメントありがとうございました。
はる 2009/12/06()19:29:24 編集
**
ブログ内検索
忍者ブログ [PR]


(Design by 夜井)