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画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
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 自分は大きな作品、例えば100号をこえるような作品はどうも苦手なところがある。アトリエが小さいということも関係しているのかしれないが、今まで上手く描けたと納得したことがない。自分の身体能力的には162cmx162cmぐらいまでで、それをこえた大きさのものは若干無理して描いているところがあるように思う。公募展やコンクールは大体100号前後が大きさの規制で、まぁチャレンジしていた頃は何枚も平行して描いてた時期もあったね。今はもうそれほどたくさんの大作を描くことはない。

 小品は失敗作も含めると年間で100点ぐらい描く。その中でまずまずの作品は半分ぐらいだろうか。段々個展が中心になってきたように思う。それはそれで絵描きとして生きてゆくわけだから、当然の成り行きのようにも思う。

 けれど、やっぱり小品ばかりを描いていると、ばかでかい毒にも薬にもならないような、無駄に大きい、間違っても売れないような作品もかきたくなるから不思議だ。まぁ精神衛生上こういった大作も必要かなと思っている。

 小品と大作というのが微妙にずれていて、なかなか同じようには描けない。気持ち的には大きくても小さくても同じように堂々とへたくそに描けばいいのだけれど、どうも大きな絵になると実力以上に見せようとするのか、下手を悟られないようにしたいという、姑息な気持ちが見え隠れするのか、満足できる作品にはならない。まぁそれが実力というものだろう。

 同じように見える絵でも、少しずつ変っている。最近の大きな絵は少し前の具象的な作風に変ってきたように思う。一時はかなりタピエスに影響されてかなり具象から離れていたのだけれど、また少し具象てきな人物が入ってきたように思う。「牧歌」とか「方舟」あたりの感じかな。まぁらせん状にスパイラルしながら繰り返してゆくから、だからどうだとはいえない。また大きく抽象の方に揺れることもあるわけだからね。そうやってどんどん深みに舟をこいで行くのだろうと思っている。
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