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画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
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はる 3059
 お気に入りのブログに82歳の女性のサイトがある。淡々と「お一人さまの老後」を生きている様子がうかがえて、面白いというのは失礼かもしれないが、なかなか面白い、。普通なら話をすることも聞くことも無いであろう、こういった特別な人でない、何気ない日常が垣間見えるのがブログの面白いところかもしれない。

 何日か前の記事にオムツについて書かれていた。赤ん坊のかわいいお尻をカバーするオムツの話ではない。年取って自由が利かなくなって障害が出てきた時の話だ。いずれ我々自身の話になる。

 基本の姿勢がいい。身体の機能が落ちてそれをカバーするための道具はなんら恥ずかしいものでないというスタンスだ。例えば目の機能が落ちたらメガネが必要でしょう、耳が不自由になれば補聴器が必要だ。それを恥ずかしい、出来たら見えないようにしたいと思うから肌色のおしゃれでない補聴器しかないと訴えていた。メガネを楽しむように補聴器も色々あってもいいのじゃないかってね。

 で、その延長で足が悪くなれば車椅子や杖が必要だ。それを何か隠すような、ないものにするような、見えないようにするのは間違いだな。堂々ともっと言えば反対にそれを楽しむぐらいでちょうどいいのじゃないかってね。オムツもその延長上にあるという考え方だ。なかなか割り切れないものがあるんだけれど、その通りかもしれない。

 いずれ我々もどこかに障害がおきて来る。生きるということはそういったこともひっくるめて生きるということなんだ。死は突然訪れるのではない、生の反対が死ではない、我々は段々に死んでいる。生きて来たように死んでゆくのだな。日常が大事。

 
 
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