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画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
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クートラスの自宅&アトリエ
 
 昨日(10/31日曜日)の朝日新聞の書評のなかでクートラスの画集の話が取り上げられていた。まぁ大騒ぎすればするほど、本人が望んでいた無名性、隠者のような生活、から程遠くなってゆくのだけれど、現存する作家ではないのでそれも許してもらえるかもしれない。

 フランス人はどうなのか良くは知らないのだけれど、日本人はクートラスとのような何と言うのだろう、漂泊の詩人、文人、行者、詩人みたいのものが好きだ。いや私だけではないと思うよ。例えば最近亡くなった松田正平にしても熊谷守一にしても上のクートラスとどっこいどっこいだものな。

 上のクートラスのアトリエを見ると、ハウルの寝室を思い出す。随分昔にそのことについて書いてあったので転載しておきます。
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はる 1259
 「ハウルの動く城」のなかで、ハウルは魔法使いの弟子なんだけれど、よくあるパターンで空を飛んだり歩いたり、時空を自由に行ったり来たりできる。まぁそのことはこっちに置いておいて。

 ハウルの寝室が出てくる。そこはありとあらゆる物が所狭しとコレクションされていて、一種グロテスクな形を変えたロココ趣味のような様子で表現されている。ハウルというのがもともと鳥?なのか、はっきりは分からないのだけれど、どうやらその部屋は色々なものを収集する癖のある鳥の巣のようにみえた。傷ついたハウルはいつもその部屋に帰ってきて一時の安らぎを得るのだ。

 夏になると橋の下にたいていホームレスが住み着く。毎年同じような棲家を作るので同一人物かと思っているのだけれど、何か微妙に違う。動物に帰巣本能というのがあるとするなら、その前に巣を作る本能があるように思う。調べてみたことはないのだけれど、何やら、なんでもかんでも集めるというのが、我々動物の本能なのかなと思う。集めたガラクタの中にうずもれてることで、一時の安らぎを得られるもののようだ。

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