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画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
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内職が始まった
 
 いつのまにかこんな制作風景になった。アトリエに据え置きの大きなイーゼルもあったのだが今は部屋の片隅で埃をかぶっている。特に水性の絵の具を使うようになってパネルを立てて描く事が少なくなった。日本画の作家は畳の上で画面を寝かせて描くのが普通のようだが、私の方法もややそれに近い。

 何故絵を描くのか?そこのところがよく分からない。絵描きになりたいと思って始めたのだけれど、今の私は絵描きなのかどうか、確かに物は作ってはいるけれど、何か具体的に物を描写することはない。私にとっては大事なもの、心の拠り所みたいなものだとは思うのだけれど、いや物そのものがというより描いている、作っているというそのことが、私にとっては慰めになっているように思うのだけれど、それが人様に必要なものかどうかわからないな。

 行者や修行僧が修行の一環として護符とかイコンを描いているのを見たことがあるけれど、あんなのに近いかもしれん。あわよくば人様にも良かれと思うのだ。
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