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画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
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はる 2837
 今日の新聞に投資の話が出ていた。幸いなるかな、今のところ今日生きるのに精一杯で、投資を考える余裕も無いのだけれど、だからこそ何とか上手い話はないのかという気持ちも分かる。

 銀行にしても、証券会社にしてもサラ金と同じようにお金を回して利息を稼ぐというのは変わらない。何か物をやサービスを提供して利益を得るというのと根本的に違う。

 昔から効率よくお金を稼ぐ方法は「お金に働いてもらう」ことだというのは常識になっている。小商いで小銭を稼いでいたのでは大きく化けることはないのだろう。

 資本主義社会というのは最終的なかたちは「お金に働いてもらう」投資経済ではないかと思うのだ。資本を持っているものが、何かしらのデーターをもとにこれから伸びるであろう企業家や起業家に投資する、で上手くすればその利益を配当というかたち得るわけだ。

 その情報をどこから得て、どう分析するのか、そこがその博打に似た面白いところでもあるし、怖いところでもある。まぁ多くの健康な市井の人々は遊びの感覚でトレーダーとして市場に参加しているわけで、その限りにおいてはお楽しみの範囲であるし、怪我することも少ない。

 我々はというのか、今は非常に不安定なところにいる。定職を持っていてもいつリストラにあって職を失うかもしれないし、老後の年金も大して期待できない。老後のために今持っているなけなしの資金を「少しでもよい投資をしたい」というのは人情として当たり前だわな。

 何故か時代の気分として手軽に手堅く投資することが当たり前で、格好がいいという雰囲気がある。まぁそれが先ほども書いたように遊びの範疇であるなら何にも問題は無いのだが、人は段々に欲をかくものだからね、問題もある。

 アメリカ資本主義世界の優等生だからね日本は、どうしても「投資はいい事である」という前提がなければ成り立たない社会を作りたいわけだ。でもなぁ、今回の件(大きな証券会社の破綻、アフガニスタン侵攻など)をみてもかの国はあまり信じてはいけないような気がするなぁ。どこも自国が火の車になれば他国のことなど構っちゃいられないよ。

 で、いつもの結論になるのだけれど、おたおたしないで覚悟を決めて生きてゆくことだな。地道に今ある生をゆっくり楽しんで、食べれなくなったら静かに生を閉じる。それでOKだ。
 
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