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画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
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はる 3332
 明日はカウントがオール3のぞろ目になる。べつに何の祝い事もしないけれどね。3500ぐらいになると何かプレゼントを考えましょう。

 日曜美術館で宮崎進の特集をやっていた。ほとんどテレビは観ないけれど、彼の生き方は一人の表現者として共感できるし、どんな風に老いてゆくのか見とどけたい作家でもあった。多くの作家はそこそこの年齢になると巨匠風になって作品が停滞してしまうか、後退してしまう。大体作品も小さくなって適当なところで満足してしまう作家が多い。

 しかし、まぁ今日の宮崎さんには驚いたな。元気な時の彼しか知らなかったから、老いて病気を併発して体の自由がきかない、老人特有の微妙な体のふるえとか、歯の抜けた顔の表情とか、一変した容貌にまずカウンターパンチをくらった。

 普通、ある程度の年になると、スタイルは大きく変えない。それから段々に分かりやすい、穏健な、表現のスタイルになる場合が多い。具象的な作家が、若い時のようにこれからどうなるかわからないような抽象的な作品になってゆくことはまれだな。彼の最近の作品を見ていると20代や30代のまだこれから何とかしてやろうという若い造形作家のエネルギーを感じるなぁ。姿かたちはまるで老いさらばえて、今にも朽ちてゆきそうな枯れた感じなのに、表現は充分若々しい。エネルギーに満ちている。

 男性の作家は晩年は面白くない。大体大きな団体のトップになったり、会長になったりで、肩書きがつくことで満足してしまうのだろうな。それに比べて女性は老いて益々破天荒に面白くなる。子育てや、家事から解放されて、どんどん自由に描きたい様に、作りたいように作る喜びに満ちてくる。

 晩年のいい男性作家は最近では土牛さんとか高山辰夫さん、山口薫、香月泰男、木村忠太、松田正平、須田剋太かな。好きな作家といった方がいいか。
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