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画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
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はる 3194
 少し面白い話を聞いた。ある小さな会社があった。社長は40台の女性。くわしいことは知らないけれど、最初はオーガニック系の石鹸を扱っていたようだ。

 面白いのは会社の形態というのが、その構成員である社員の提案でどんどん変化して行くことだ。会社は社員のものであるという発想だ。新しい共産主義みたいだな。

 例えば会社には食事する食堂がなかった。昼食に会社の外に出るより社内で済ませたほうが経済的だ。ということで60過ぎたおば様たちに社員食堂をやってみないかとすすめた。これが意外にやる気になって、それではオーガニック系の食材で体にも頭にもいい献立を考えようということで、やがては自社のビル近くに畑まで作るようになった。

 それがやがてうわさになって、そこの社員食堂は社員だけではなく、近所のそういったことに(食育に関心のある)人たちが食事を希望するようになって、やがてそんなお店に発展した。で、もっとということで会社自体を田舎に引っ越してしまった。

 これは多くの話の一つでしかない。今までの会社、仕事のイメージは就活して、何とかそこまではがんばって、いい会社、安定した仕事にありつけるよう、腰を低くして媚売って愛想良くして、雇ってもらうというイメージだな。

 ところが、そういった労働というのはある種、必要不可欠な苦役でしかない。嫌々だけれど仕方がないというやつ。人というのは最初は生き生きと仕事をする。慣れるまではまじめにノウハウを学ぶ。ところが一旦慣れてしまうと、今度は以下にサボるかということにその能力をつかってしまうのだな。

 まぁ融通のきく小さな会社だからこんなことが出来るのだろうけれど、まず会社ありきという発想ではなく、まず人ありきという発想で、その人力(ひとちから)で何かをやってゆく、探してゆく、というのは面白いなぁと久しぶりに背筋に電気が走った。

 上手く行くことばかではないけれど、成り行きで会社そのものがつぶれるかもしれないが、こんな会社ならみんな骨惜しみをせず、面白がってがんばるのではないか。仕事の原点のような気がする。 

 
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