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画家・榎並和春  2011/3からHPアドレスが変ります。 → http://enami.sakura.ne.jp
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はる 3724
 昨日と今日は美術協会の一年に一回のデッサン会。美術館を使って大々的にやる大きな行事。昨日は台風の影響で電車も止まったりして何だか非常事態。でも東京から呼んだモデルさんは、こんな事もあるだろうと一日前に来てもらっていたので何とか大丈夫でした。備えあれば憂いなし。

 このところクロッキーの要点を考えていたのは、このことがあったからで人様に分りやすくクロッキーのポイントを伝えることは、自分で描く事より数倍難しい。普段何気にやっていることをいったん客観的な言葉に直して、自分の仕事を確認することはとても勉強になる。

 簡単に「良く見て」「見えたように描く」とはいうけれど、何をどのように見たらいいのか、普通にただ見ただけでは何も見ていない、見えてはいない。その事に気付いてさえいない。いかに普段ものを見ていないか、そのことに気づく事がまず最初の一歩だと思う。

 普段我々はこうであろうという既成概念でものを見てりかいしている。それはそっくり日常生活の経験知であって、そのことが普通の生活では役に立つのだが、ところがデッサンやクロッキーという作業ではこの「知っている」という経験がほとんど全てじゃまになる。赤子のような目で見てとも言うけれど、それもまた普通はできない。

 そのことに気付きさえすれば、器用不器用はあるけれど、クロッキーは面白い作業だと思う。

 ただ、このことと人を感動させる絵を描くということは全く違う分野の話で、正確に正しく物が描けたとしてもそれは絵を描いたというにはならない。難しい話だけれど、今度はそうやって一生懸命手に入れたワザを忘れなければならない。忘れて、そんな事に何もこだわらなくなってスット、フラッと、ぽっかりと出てきたものが本物なんだろうな。

 今日は午前中はバールスローの作品展示。約一ヶ月間の長期展示なので、まぁ個展というより壁の飾りとして見てもらってもいいと思っている。街中のカフェで食事しながら、おしゃべりしながら、お茶を飲みながら、ちらりと目の前を掠めてくれればいい。
榎並和春個展
「遠い記憶」番外
9/4~10/2
バールスロー
〒400-0031 
山梨県甲府市丸の内1‐19‐21
TEL/FAX 055-226-8625

営業時間  
火~金   12:00~22:00(L.O.21:00)
土、日、祝日 12:00~18:00(L.O.17:30)
定休日 月曜日
 
 後、今月県立美術館のF2の企画展示室では、収蔵されている私の油彩画F130「平均律」が虫干しで展示されているという情報を得ました。観覧料が掛かるので是非にとはいえませんが、機会があったら観て下さい。
 
25d2.jpg

F13「平均律」
1990
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無題
見たままに描くなんて事は出来る筈がないですね。同じように、自分で分かったと思っている事でも他人に分かりやすく説明するのは至難の業だと思います。学生さんの前に立って話すと強くそう思います。
飯野 2011/09/05()07:52:01 編集
無題
追伸 「平均律」。懐かしい作品です。美術館に勤め始めた頃の事を思い出しました。
飯野 2011/09/05()07:53:20 編集
無題
こんにちは。コメントありがとうございました。

 昨日古本を搬入しておきました。スタッフが預かってくれたので助かります。よろしくお願いします。

 バールスローの方では個展が始まりました。個展といっても誰にも案内状も出していないので、このブログに来た人と、カフェに来た人だけを対象にしています。

 もう画集も残り少なくなってきたので、他では売らないのですが、今回バールスローで10冊だけ販売します。「ここち」の方にパンフ貼らしてもらいました、宣伝もよろしくお願いします。

 また会場でお会いしましょう。ではでは。
はる 2011/09/05()13:21:07 編集
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