画家・榎並和春 2011/3からHPアドレスが変ります。
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はる 2722
2008個展によせて・銀座 ・ギャラリー惣
「いつかみたところ1」
私の絵はいつも新鮮だ。というのは一日の終わりには壊して、次の日は新しいところから始まるからだ。このまま永久に仕上がらないのではないかといつも不安におびえている。ところがちょっとした機会にスーッと絵が出来上がる。まったくの他力本願だ。今日もそれを待っているのだが、ひょっとすると今回は美の女神は舞い降りてはくれないかもしれない。
もう慣れっこになってしまって、何の不思議も感じないけれど、実際は今日一日で一生分の出来事があったかもしれない。「博士の愛した数式」のように、数時間前の出来事を全て忘れてしまえば、日々が新鮮な驚きに満ちているだろう。
例えば色んな雲の形から面白い形を見つけて話を作るとか、壁のシミや木目からヒトガタを見つけて遊ぶとか、そんなイメージ遊びは子供の頃に良くやったものだ。人は今までにみた風景や出来事を心の奥底にしまっていて、普段は何事もなく暮しているけれど、ふとした拍子にどこかで見たような不思議な感覚に捕らえられることがある。多分「こころ」とはそうやって形作られるのだろう。
絵を描く面白さは、ぶっつけ本番の真剣勝負だと思っている。自分の心の中に浮かんだものが何なのか、具体的になってくるまで自分でもわからない。もうすでに分かっていることを描いても面白くない。それよりも私は何故それに引っかかりを感じたのか、そんな心の中を知りたいと思う。
今年もそんなことを考えながら「いつかみたもの」を拾い集めてみました。ご高覧、ご批評よろしくお願い致します。
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